グチは言うが、意見を言わない事なかれ主義。
このような人をよく見かける。私も以前はこのような傍観者であった。
私の独自の調査では、日本人の67.7%が何らかの想いを持ちながらも発言しない傍観者である。
他人からいいように利用されようが作り笑いですべてを飲み込む。他人に時間を奪われても気がつかない。
陰では「ちぇ、仕事増やすなよ!」とか「そんなことして何になるの!」とか、文字どおり日の当たらない場所でしか主義主張を唱えることができない。
もちろん中には強い正義感を持ちながら、今一歩踏み出せずに悔しい思いをしている方もいるだろう。
グチが出る、悔しい思いをするということは、その人またはその出来事はあなたの人生に少なからず影響を与えているはずだ。しかも悪い意味で。
黙っていたら環境は改善するのか?グチを言えば問題は解決するのか?
今のあなたは自分の人生の傍観者なのだ。
今回この記事では、あなたが自分の人生の傍観者ではなく、自分の人生の主役になり人に勇気を与えられる存在になるためのお話をする。
この記事が少しでもあなたの信念を強くし、今一歩を踏み出す力になれば幸いである。
誰もがヒーローに憧れる。だけどヒーローになれない傍観者たち
小さな頃、アニメに登場する強いヒーローに憧れた経験は誰にでもあるはずだ。
私もドラゴンボールに始まりシティーハンターやるろうに剣心、今は進撃の巨人のエレンに憧れている。40を過ぎたおっさんが。
ヒーローはなぜヒーローなのか。
ヒーローは隠された強い信念を持ち行動する。悪も強い信念を持っているがヒーローではない。この違いはなんなのか。
それは信念を盾にし弱きものを助けるか、信念を矛にし弱きものを支配するかの違いである。
その点、傍観者はどちらでもなく、遠くに身を潜めて隠れているだけにすぎない。だからいくら憧れてもヒーローにはなれないのだ。
事なかれ主義は人生の傍観者
日本人の67.7%の傍観者は全員、事なかれ主義といっても過言ではない。
自らトラブルをおこす必要はないが、傍観者にも火の粉が降りかかることはある。だが、ほとんど全ての傍観者たちは自分に降りかかった火の粉さえ払おうとはしない。
火の粉であっても火傷をすることはある。しかし事なかれ主義の傍観者たちは熱さに耐え、愛想笑いを浮かべ、ひたすら静かに時が過ぎるのを待つだけなのである。
傍観者にはお似合いの人生かもしれない。
自分の人生すら遠くから眺め舞台に上がることもなく、静かに幕を下ろせばいい。
正義の傍観者は存在しない
いくらあなたの正義感が強くても傍観者であるかぎり誰も助けることはできない。もちろん自分の人生もだ。
「あの時、自分なら助けることができたんだ」「あの時、ぼくはハッキリと言ってやろうと思ったんだ」「あの時、わたしは・・・」「あの時・・・」
あの時、あなたが何かの行動を起こしていれば何かが変わっていたのかもしれない。誰かを助けられたかもしれない。自分の人生も変わっていたのかもしれない。
だが、あの時はもう戻ってこない。
正義感を内に秘めていても、傍観者でいるかぎり何も変わらないということだ。
傍観者が一番安全だ
ヒーローだってボコボコに負けるときがある。
自分がヒーローにならなければ、やられることもない。ヒーローの味方をしていなければ、悪に目をつけられることもない。もちろん、悪に手を貸さなければ自分が恨まれることもない。
傍観者はどんな風にも立ち回ることができる。だから傍観者の立場はいちばん安全だ。しかし、いちばん臆病でいちばん卑怯だ。
日本人に傍観者が多い理由はここにあるのかもしれない。
逃げの人生から立ち向かう人生へ
ここまで傍観者のことを散々に言ってきたが、昔の私に向けて言っているのかもしれない。
臆病で卑怯者。正義感はあっても踏み出す勇気がない。「自分には関係ない」と見て見ぬふりをする傍観者、それが私だった。
自分の人生から逃げていた。
私は今も修業中だが、昔と比べればはるかに立ち向かう人生に変わってきている。
信念から行動へ。そして勇気が湧く
昔の私は、勇気がないから行動できないと思っていた。
しかし、勇気より大切なのは信念だと気づかされた。
信念とは「正しいと信じる自分の考え」のこと。
いくら勇気があっても信念がなければ無関心になってしまう。
たとえば、満員電車で目の前にお年寄りが立っていても、「お年寄りに席をゆずることが正しい」と思わなければ行動しない。
だから何かを変えたいと思うのなら、あなたの中に一本の揺るぎない信念を持つこと大切だ。
信念は自分と向き合うことで磨かれる。
あなたはどう在りたいか。あなたの譲れないものはなにか。
はっきりとした信念がないのなら本を読むことをおすすめする。
私は1週間に1冊のペースで年間50冊を超える本を読む。
本の中には多様な価値観が広がっている。今まで知らなかったことや、当たり前だと思っていたことが実は違っていたなど、驚くことばかりだ。
価値観が広がることで「自分はどう在りたいか」がだんだんと見えてくる。そして、ぼんやりとした信念がしっかりとしたものになっていく。
そうしたら、あなたの中の揺るぎない信念が自然と行動へと導いてくれる。行動ができたら「自分にもできるんだ」と勇気が湧いてくる。
だから、人生を変えたければ出発点は信念にある。信念が行動に変わり、行動が勇気に変わる。そして勇気が信念を強くしていく。
グチを言っている暇はない。信念を貫けばあなたの人生は良い方向へと進んでいくのだ。
あなたの行動で助かる人が確かに存在する
陰でコソコソと大口を叩いても、環境は何一つ変わらない。
環境を変えられるのはあなたの行動だけだ。
あなたが信念を貫き行動することで、あなたの人生は確実に変わる。しかも、あなたの行動で助かる人が確かに存在する。
あなたが嫌だと思う環境は、ほかの人から見ても嫌な場合が多い。あなたの行動で環境が少しづつでも良くなれば、声を出したくても出せない「誰か」が助かる。
真っ先に行動することは傷つく可能性も多い。ボコボコに負けることもある。
それを見て傍観者たちは安全な場所から笑うかもしれない。
だけど、あなたの行動は弱きものを助け、弱きものに勇気を与える。
あなたは傍観者ではなく、ヒーローなのだから。
自分の人生の主役になれ
このままあなたは、人生の舞台を観客席から眺めているだけなのか。あなたの舞台を他人に演じさせていいのか。一度も舞台に上がらず幕を下ろしていいのか。
暗い観客席から「面白くない」「つまらない」とグチを言ってても、脇役ですらないあなたにスポットライトは当たらない。
自らの信念を貫き自分の舞台で演じてこそ主役になれスポットライトを浴びることができるのだ。
主役になれば自分の舞台に責任を持たなくてはいけない。初めて舞台に上がれば緊張して声も足も震えてうまく演じることができないかもしれない。そして辛く苦しいこともあるかもしれない。
だが心配するな「必ず慣れる」
雑な言い方で申し訳ないが、要は場数を踏めということだ。
失敗も必ずある。しかし失敗も舞台演出になる。単調な舞台なんかおもしろくない。失敗からの大逆転劇がおもしろいのだ。
主役であることは責任が伴う
あなたの強い信念、強い正義感で助かる人もいる。しかし、一つ心に留めて自らを戒めることがある。
「あなたの正義が必ずしも周りの正義ではない」
舞台の主役になり、ヒーローを演じると気持ちがよくなる。そうすれば、さらに目立ちたくなるのが心情だ。
信念によって行動し、行動により勇気が湧き上がる。
あなたは強くなっていく。そのうち弱きものの気持ちがわからなくなる。承認欲求を満たすためだけに正義感を振りかざすようになる。
正義感の矛をなりふり構わず振り回していれば誰かを傷つけることになる。これでは悪になってしまう。
強い信念、強い正義感は人に押し付けるものではない。自分自身の在り方に向けるものだ。
これだけは勘違いしてはいけない。
自分の人生の主役であり、ヒーローである責任を果たす。
ヒーローとは、いざという時に自分を盾にして守り、弱きものに手を差し伸べられるかどうかなんだ。
私の信念を強くした教科書
信念を探す、信念を強くするためには本を読むことが一番だ。
「どんな本がいいかわからない」
読む本はなんでもいい。本屋にいって、直感で選んだ3冊ほどを手に取りただ読むだけでいい。そこから次の世界へと繋がっていく。
とは言っても、今まで本を読んだことのない人には難しい
そこで、私が読んだ本の中で、私の信念に強く影響を与えた本を3冊ほどご紹介しよう。人生を変えるとっかかりには十分な内容で、読みやすい本ばかりだ。
「在り方」 永松茂久
「質問します。」
あなたは道の分岐点に立っています。
大勢の人は右に進んでいます。
あなたはどちらの道に進みますか?
この本はこの質問から始まる。どちらの道を選んだかではなく、なぜその道を選んだかが大切だということを教えてくれる一冊である。
この本は、今や私の生き方の基準を作り出したと言っても過言ではない。
「時間革命」 堀江貴文
「バカに恵む時間はない!」表紙からいきなりおもしろい。
この本は、時間の節約術とか時間の使い方のテクニックなど、小手先だけの時間術は書いていない。
もっと重要な時間の概念であったり時間の本質的な部分、「時間とはなにか」が書いてある。
そもそも時間の大切さを知らなければ、いくら節約術を実践してもムダになってしまう。
私の記事でも時間について触れていることが多いが、すべてはこの「時間革命」が基準となっている。
この本は、私の今までの時間という概念をくつがえした一冊なのだ。
「男の条件」 永松茂久
かっこいい男とはなにか?
簡単に言えばこの記事のテーマでもある「傍観者」とは正反対の男である。
この本に書いてある男の条件を一つずつクリアしていけば、本物の男に近づける。
傍観者ではなく、一本の刀を腹の中に持ち覚悟を持って立ち向かう、そんな人生を望む男にはぴったりの一冊だ。
もちろん女性も「本物の男」に出会ってほしい。
傍観者では人生は変えられない
臆病で卑怯者。正義感はあっても踏み出す勇気がない。「自分には関係ない」と見て見ぬふりをする傍観者。
誰もがこのままではいけないと思っているはずだ。
本を読むことを進めてきたが、本を読むだけでは人生は変わらない。
本から多様な価値観を学び、自分の在り方を見つけだし信念を磨いていく。一本の強い信念はブレることなくあなたを行動へと導く。
この行動こそがあなたに勇気を与え、人生を変える力強い一歩になるのだ。
あなたはもう観客ではない。さあ舞台に上がり主役を演じよう。あなたは人に勇気を与えられるヒーローなのだから。
人生を変えるために意識する3つのポイント