- 報連相が苦手なんです
- 報連相ができるようになりたい
- 報連相って結局なにをすればいいの?
こんな悩みを解決できる記事を書きました。
ご紹介する「苦手意識を克服してスムーズに報連相ができる解決策」を読めば、怖い上司に萎縮することなく報連相が的確にできるようになります。
記事の前半では「どうして報連相が苦手なのか」にスポットを当てて解説して、後半では「苦手意識を克服してスムーズに報連相ができる解決策」をご紹介します。
この記事は報連相に苦手意識を持っている方に向けて解説していますが、報連相をしてこない部下をお持ちの上司の方にも役に立つヒントがあります。
報連相ができない!を解決してスムーズで風通しのよい環境を作っていきましょう!
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そもそも報連相ってなんなの?なんで必要なの?
最初に報連相(ホウレンソウ)についておさらいしておきましょう。
報連相(ホウレンソウ)とは情報共有
報連相とは
- 報告
- 連絡
- 相談
簡単に言えば報連相とは「情報共有」のことです。
報告・・・状況や結果を伝えること
報告とは、仕事の進み具合や結果などを先輩や上司に伝えること。
- 仕事の完了を報告する
- トラブルを報告する
連絡・・・情報を知らせること
連絡とは、スケジュールなどの決定事項を関係者に知らせること。
- 会議の日時を連絡する
- 飲み会への欠席を連絡する
相談・・・アドバイスを聞くこと
相談とは、わからないことやトラブルの解決方法など、経験や知識のある人からアドバイスを聞く(もらう)こと。
- パソコンの使い方を相談する
- お客さんとのトラブルを相談する
報連相は効率向上とトラブル解決に必要
お互いに関係のある情報を共有することで業務の効率化を図ったりトラブルの防止や解決をするために必要です。
報連相をすることで
- ミスに気づきやすくなりトラブルを防止できる
- 会社や上司からフォローが入れやすくなる
- コミュニケーションがとれる
- 適切なフィードバックが得られる
など、ひとりだけに負担が掛ったり、トラブルの放置などがなくなるので職場の人間関係が良好になります。
報連相ができないとどうなるの?
報連相ができないと意思の疎通が図れなくなって業務が遅延したり小さなミスが連発したり、大きなトラブルに発展して業務が止まってしまう可能性があります。
報連相ができないと
- 誰が何をしているかわからなくなる
- ちょっとしたミスが大きなトラブルになる
- 指揮系統がバラバラになって士気が落ちる
- 結果、組織が弱体化する
など、報連相ができない組織は負の連鎖がはじまり、責任の押し付け合いや犯人捜しが常習化して人間関係が悪化します。
最終的には組織の崩壊につながるリスクが高くなります。
「負の連鎖」報連相ができない職場の6つの特徴
上司に報連相ができないのは自分のせいだと思っていませんか。部下が報連相してこないのは部下のせいだと思っていませんか。
実は報連相ができない負の連鎖を招いているのは「上司の無礼な態度」です。
アメリカのジョージタウン大学のクリスティーン・ポラス博士の調査研究によれば、無礼な上司がいる職場では
- 48パーセントの人が仕事にかける労力を意図的に減らしている。
- 80パーセントの人が仕事に使う時間を奪われている。
- 38パーセントの人が仕事の質を意図的に下げている。
(引用元:『Think CIVILITY(シンク・シビリティ)「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』より一部抜粋)
要は無礼な上司は部下を萎縮させ、報連相できない状態を作り上げているのです。
本来、良好な人間関係が築けているのであれば、部下は自然と「必要なタイミングで必要な報連相」を行います。
報連相ができていない組織ならば、部下に「報連相が大事」と教育することは間違いであり、目を向けるべきは上司の人間性なのです。
- 上司が高圧的
- コミュニケーション不足
- 上司の傾聴力が足りない
- モチベーションが低い
- 信頼関係が築けていない
- 本音を言わない
上司の高圧的な態度が部下を萎縮させる
部下が報連相をしてこないのは、上司が威圧的・高圧的な態度を示すからです。
信頼関係が築けている場合は強制をしなくても部下はちゃんと報連相をするものですが、上司の高圧的な言動が部下を萎縮させることで報連相ができない状況にさせています。
参考記事:「もうイヤだ・・・」高圧的な人の心理と苦手意識がなくなる3つの対処法
このような無礼な上司は、部下から自分の意図としない報告を受けると「報告が遅い!」「私は聞いてない!」など怒り始める始末。
しかしトラブルの責任を持ちたくないため、部下からの相談に対して「自分で解決策を考えて報告しろ」と言うばかりで自分から助言や行動はしません。
なので部下は適切なフィードバックが得られないまま萎縮してしまい報連相ができない状況に追い込まれます。
上司からのコミュニケーション不足
報連相を部下から上司への「一方通行」だと思っている方は案外多いです。
なので部下が報連相をしてこない場合、いきなり電話をかけてきて「どうなっているんだ!」と怒りだす上司もいます。
部下との適切なコミュニケーションは上司の仕事です。自分の仕事を怠り部下だけを責めていては、部下は上司のことを信頼しません。
だから部下は報連相をしなくなるのです
上司の傾聴力が足りない
あなたの上司はちゃんと話を聴いてくれますか?あなたは部下の話にちゃんと耳を傾けていますか?
よくあるのは、部下が正面に立って報連相をしているのに、上司は足を組み斜に構えてパソコンの画面から目を離さないという状況。
適当に相づちを打ち忙しそうにしている上司を目の前にして、部下は報連相をしても話を聴いてくれてないと感じるはずです。
参考記事:「自分が絶対正義」話を聞かない上司は部下をダメにする
だから部下は報連相をしなくなるのです。
モチベーションが低い
高圧的な上司に何を相談しても「自分でなんとかしろ」と言われ、自分でなんとかしても「そんな対応でいいのか」などと後出しジャンケンでダメ出しをしてくる始末。
参考記事:後出しジャンケンをする人は責任を転嫁する|あなたが損しない3つの防衛策
相談すれば「自分でなんとかしろ」だし、相談しなければ「聞いてない」だし、結局こんな上司になにを相談しても、フィードバックをもらえず、なにをしても叱責を受けるばかり。
こんなことが続けば部下のモチベーションは下がる一方で、部下にとっても上司にとっても会社にとってもいいことなどありません。
もちろん部下が退職する原因にもなります。
信頼関係が築けていない
報連相に厳しいわりには的確なアドバイスが得られない。それどころか毎回叱責を受けていれば上司を信頼しなくなる。
こんな上司に限って「重箱の隅をつつく」ようなどうでもいい指摘をしたりムダなルールを作ったりと、部下の仕事を増やします。
参考記事:ルールを増やしたがる無能な上司「思惑は透けて見える」
信頼していないから上司の言うことなど聞かなくなり、叱責を受けるのが嫌だから報連相もしなくなり、結果、無礼な上司のいるチームは士気が下がり業績も振るわなくなります。
本音を言わない
第一線で働く部下だからこそ画期的なアイデアや業務の効率化などの工夫を思いつきます。
ですが、萎縮している部下の場合「なに言っても否定される」という思いがあるため、口を閉ざすという防衛手段にでます。
上司に対して恐怖心を抱いているため、アイデアや工夫など思っていることを話さなくなり、結果的に組織全体の能力が衰退していくことになります。
参考記事:【本音と建前】日本の建前社会は本質を見失っている|効率化・生産性の向上は本音の先にある
「報連相が怖いのはなぜ?」苦手意識をもつ5つの心理的原因
報連相に苦手意識をもつ人は意外に多いです。
私もそのうちのひとりでした。
なぜ報連相が怖いのか、苦手なのか、その心理的原因を見ていきましょう。
- 怒られるのがイヤだから
- タイミングがわからない
- 何をどう伝えていいのかわからない
- 話をするのが苦手
- めんどくさい
上司に怒られるのがイヤだから
一番多いパターンが「上司に怒られる」のがイヤだから報連相をためらってしまうケースです。
とくに上司が高圧的で無礼な人だったり、ミスやトラブルを報告するときなどは不安でたまりませんよね。
言い訳ばかりを考えてしまって時間だけが過ぎていく状態になります。
しかし怖くて報連相できないのは当然の心理状態です。
タイミングがわからない
上司が忙しそうで言い出すタイミングがわからないというケースです。
「いま電話をかけたら迷惑かな」「忙しいそうだから後にしよう」と必要以上に気を使っている間にどんどん時間が過ぎていき、結局、タイミングを失うことになります。
言い出すタイミングがわからないということは、あなたは人に気が使える優しい人です。
なにをどう伝えていいのかわからない
報連相をするにしても言葉の組み立て方がわからない、うまく説明できる自信がないケースです。
過去に「あなたの話はいまいち理解できない」などと言われたことがあり、自分の話し方に自信が持てず報連相に苦手意識を持っています。
それと、そもそもどういうときに報連相をすべきかの判断基準がわからないケースがあります。
だから報連相をしても「そんな報告いらないよ」とか報連相をしなかったら「なぜ言わなかったんだ」とか言われ、訳がわからなくなり苦手意識が植え付けられたパターンもあります。
そもそも人と話をすることが苦手
そもそも人と話をすることが苦手な内向型のケースです。
人と話をすることが苦手な内向型の人は、陽気でおしゃべりな外向型の人は○、内向型の人は×と思う心理状態も内向型の人の特徴です。
上司とのコミュニケーションがうまく取れていない場合は、なおさら報連相に苦手意識を感じます。
余計な仕事が増えるからめんどくさい
報連相がめんどくさいケースです。
これは心と時間に余裕がない場合に発生することが多いです。
報連相をすることで時間がとられる、報連相をすることで詳細な資料などの作成を求められるなど、今の仕事にいっぱいいっぱいのときは報連相がめんどくさくなります。
苦手意識を克服してスムーズに報連相ができる3つの解決策
仕事をしていく上で報連相は欠かせないものです。
ですが今までお話してきたとおり苦手意識が強い人が多いのも事実です。
ここでは苦手意識を少しでも和らげる3つの解決策をご紹介します。
- 報連相から情報共有に意識を変える
- メールやメッセージアプリを使う
- 感情はいらない事実だけを早く伝える
報連相から情報共有に意識を変える
報連相をするとき「これは情報共有だ」と意識を変えるだけで苦手意識が和らぎます。
理由は簡単で、情報共有だと「仕事仲間に必要な情報を伝えているんだ」という気持ちになり、上下関係の意識が薄れるからです。
上司にトラブルを報告するにしても「怖い」という感情がなくなり、「重要な情報を伝えている」「早く解決しなければ」と前向きな気持ちになれます。
報連相が「怖い」と感じたときは『情報共有だ』と意識を変えましょう。
メールやメッセージアプリを使う
メールやメッセージアプリを使えば楽に報連相ができるようになります。
いまだ「報連相は電話でするもの」と思っている方が多いようですが、トラブルやミスなどの緊急時以外はメールなどで十分です。
さらにメールやメッセージアプリなら電話が苦手でも、上司の顔を見ることなく声も聞くこともなく、時間やタイミングを計る必要もなくなるのでスムーズに報連相が行えます。
ただし、トラブルやミスなどの緊急時の場合は「第一報」だけは電話で伝えるようにしましょう。経過報告などはメールでもかまいません。
感情はいらない事実だけを早く伝える
トラブルやミスを伝えるのは勇気がいるものです。
しかし、どんな仕事でもどんな優秀な人でもトラブルやミスは発生します。トラブルやミスはいかに早く対処するかが重要です。
時間が経てばたつほど問題は大きくなり報告しにくい状況に陥りますので、事実だけを簡潔に素早く伝えるようにしましょう。
このとき、あなたの感情はいりません。
「情報共有」と意識を持つことで乗り越えられるはずです。
スムーズに報連相ができる4つのポイント
- 情報伝達ツールの使い分け
- 伝えることの判断基準
- 伝えるベストなタイミング
- かんたんな伝え方の基本
この4つのポイントを押さえておけばスムーズな報連相ができるようになります。
ここではメールやメッセージアプリを使った報連相をメインに解説していきます。もちろん電話にも応用ができますので試してください。
シーン別に情報伝達ツールを使い分けよう!
報連相に使える情報伝達ツールは
- 電話(携帯・固定)
- FAX
- メモ
- Eメール
- ショートメッセージサービス(SMS)
- メッセージアプリ(LINEなど)
- ビデオミーティングアプリ(ZOOMなど)
- 情報共有システム
- 対面
報連相は対面や電話にこだわる必要はありません。というか、先ほどもお伝えしたとおり緊急時以外はメールやメッセージアプリを使うほうが苦手意識も薄まり、効率的で確実です。
情報伝達ツール の使い分け | 報告 (緊急) | 報告 (通常) | 連絡 (緊急) | 連絡 (通常) | 相談 (緊急) | 相談 (通常) |
---|---|---|---|---|---|---|
対 面 | ◎ | △ | ◎ | △ | ◎ | 〇 |
電 話 | ◎ | × | ◎ | × | ◎ | 〇 |
Eメール | × | ◎ | × | ◎ | × | ◎ |
メッセージアプリ | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | × | △ |
緊急時の報連相のツール
緊急時(トラブル発生やミスの発覚)の報告・連絡・相談は対面か電話が基本です。
対面と電話の使い分けは、報連相をする相手が近くにいれば対面、離れている場合は電話です。
もし近くにいない、電話にも出ない場合はメッセージアプリで伝えましょう。伝え方については「かんたんな伝え方の基本」で解説します。
通常時の報連相のツール
通常業務の報連相はメールやメッセージアプリでOKです。
容量の大きな資料や写真を送付するときはEメール、短い文章・写真数枚で内容が伝わる場合はメッセージアプリを使うと便利です。
社内の情報共有システムや会社独自のルールがある場合にはそちらを優先してください。
伝えることの判断基準
結論から言えば「自分で判断せず、伝えられることはすべて伝える」ことです。
なにを伝えてなにを伝えなくていいのかの判断に迷うことってありますよね。
言ったら言ったで「そんな報告いらない!」、言わなかったら言わなかったで「聞いてない!」ってなります。これは報連相の相手の性格に左右されます。
なので自分で判断はせず伝えられることはすべて伝えて、情報の取捨選択は相手に任せましょう。
とは言っても、判断基準は知っておきたいですよね。
報連相の判断基準は
- 社内のルールがあるとき
- トラブルやクレームの発生、ミスが発覚したとき
- 状況が変わったとき
- 指示・頼まれごとが完了したとき
- わからないことがあるとき
この5つのポイントを意識すれば判断に迷うことは少なくなります。
ちょっと深掘りしてみましょう。
社内のルールがあるとき
会社や組織になると報告・連絡・相談のルールが決められていることがあります。
たとえば、毎日の業務日報や週1回の定期報告、会議などの出欠連絡のやり方、遅刻・欠席・早退・休暇申請のやり方などです。
社内ルールがあるときはそのとおりに報連相をすればOKです。
社内ルールでわからないことがあれば、上司や先輩に聞いてみましょう。
トラブルやクレームの発生、ミスが発覚したとき
トラブルやクレームが発生したとき、仕事のミスが発覚したときなどは間違いなく報連相の対象です。
どんな小さな場合でも自分だけでなんとかしようと思わず、上司や先輩、関係者などに「事実だけを簡潔に素早く」伝えましょう。
参考記事:「どうして…」頑張ってるのに仕事で失敗ばかり|私と一緒に考えてみませんか
状況が変わったとき
状況が変わったときとは、予定が変更になったときや予定より遅れている(早く進んでいる)とき、寝坊しての遅刻や風邪をひいて出社できないときなどです。
状況が変わればスケジュールの再調整が必要になってきます。
あなた以外の誰も状況が変わったことを知らなければ、トラブル発生の原因になってしまいます。
なので状況が変わったときは報告・連絡をしましょう。
指示・頼まれごとが完了したとき
上司から仕事を指示されることや同僚から頼まれごとをすることがあります。
なぜ指示や頼まれごとを完了したときに報連相が必要かと言うと、頼んだ相手はあなたが仕事を終わるのを待っているからです。
いつまでも完了の報告がないと、相手は別の誰かに頼んでしまったり、自分でやってしまうかもしれません。そうすると、同じ仕事をしていることになります。
たとえばこれが資材などの発注だと、2人が頼んでしまえば単純に2倍の資材を頼むことになってしまい、会社としては在庫を抱え込んで損害になる場合があります。
指示されたこと、頼まれごとに時間がかかる場合は、中間報告もするようにしましょう。
わからないことがあるとき
わからないことをわからないまま仕事を進めていくと、壁にぶつかります。
ひとりでなんとかしようと思ってもわからないのでなんともなりません。無理やり仕事を進めていけばトラブルやミスにつながります。それに時間がかかります。
わからないことがあれば上司や先輩に相談するようにしましょう。
伝えるベストなタイミング
報連相をするタイミングって難しいですよね。
メールやメッセージアプリでの報連相の場合、いつのタイミングでも構いません。ですが、メッセージアプリの場合だとリアルタイムに相手のスマホに通知されるので、あまりにも朝早い時間、夜遅い時間は避けるようにしましょう。
緊急を要する場合は相手の都合うんぬんと言ってられませんので、事実がわかりしだい速やかに報告・連絡をしましょう。
対面・電話での報連相の場合は「〇〇について報告があります。お時間よろしいですか」と相手の都合を確認するとよいです。
かんたんな伝え方の基本
伝え方は簡潔にが基本です。
伝え方は「PREP法」がわかりやすく伝えやすいです。
PREP法は「結論」から伝える方法です。短時間で説得力のある伝え方なので、文章でも口頭でも役に立ちます。
- P=POINT「結論」
- R=REASON「理由」
- E=EXAMPIE「具体例」
- P=POINT「結論」
一番重要なのは「結論」を真っ先に伝えることです。
結論を先に伝えることで「なんの話?」「なにが言いたいの?」と相手が困惑することがなくなります。
たとえば
\悪い例/
\良い例/
悪い例だと理由から始まりその理由もダラダラと続いていますので、どれが理由でなにが結論かわかりません。
これ報告を受けた上司は「山田さんがコロナになって1週間休み」「業務の代行は佐藤さん」「佐藤さんは忙しくて打ち合わせの内容が把握できない」「山田さんが復帰したあとの27日に延期」「なにが?」となってしまいます。
この場合の結論は「ABC商事との打ち合わせが23日から27日に変更になった」ことなので、佐藤さんのことは関係がありません。しかも、最後に「山田さんが復帰したあとの27日に延期」と言われてもなんのことかわかりません。
良い例は結論から先に伝えていて、理由もシンプルです。
最初に結論をもってくれば「ABC商事との打ち合わせの件だな」「23日から27日に変更になったんだ」と理解できるので、そのあとにつづく理由もスッと頭に入りやすくなります。
今回の良い例は、PREP法のE「具体例」を抜いていますが、報連相の場合は具体例を抜いても問題ありません。具体例を使う場面は、商談でのプレゼンや企画会議など相手を説得するために使います。
『一番最初に結論をもってくる』
これだけ覚えておけば、報連相の伝わり方が格段にアップします。
聴き上手な上司がしていること
冒頭でもお話しましたが、部下が報連相に苦手意識を持つ理由は「上司の高圧的な態度」にあります。
報連相ができていない部下を責めるより、まずは上司自身の心構えが大切です。
ここでは、聴き上手な上司がしていることをご紹介します。
もらったホウレンソウは「おひたし」で返す
上司の心構え「おひたし」をご存じですか。
- お:怒らない
- ひ:否定しない
- た:助ける
- し:指示する
私がいままで見てきたできる上司は必ずこの「おひたし」ができていました。逆にできない上司はできていません。
部下からの報連相に対して怒っても否定してもなにも変わりません。
部下から気持ちよく情報を引き出すのは上司の務めです。
なので、部下のホウレンソウにはしっかりと「おひたし」で返すようにしましょう。
部下との関係は「傾聴力」が大事
傾聴力の基本は「相手を理解すること」です。
けして部下の報連相を聞いて自分の考えだけで決めつけてはいけません。決めるということは理解力が乏しいことと同じです。
部下の言いたいことを理解できない、だから怒ったり否定したりがはじまるのです。
こんな理解力の乏しい上司に報連相したいと思いますか?
部下から自発的に報連相をしてもらうためには上司の傾聴力が大事なのです。
上司からも部下に報連相を
「報連相は部下から上司へ行うもの」という思い込みは捨てましょう。
上司のスケジュールや考え方を部下に伝えることで、部下も報連相のタイミングがつかみやすく、報連相をするきっかけになります。
それにコミュニーション不足も解消して部下との関係がよくなることは間違いありません。
職場の「心理的安全性」を高める
2016年にGoogleのチームが「生産性の高い職場は心理的安全性が高い」と研究結果を発表しました。
心理的安全性とは
組織の誰に対しても自分の考えや素直な気持ちを安心して発言できる状態のこと。
もう少し詳しく説明すると、チームメンバーが自分の発言に対して「拒絶」「否定」「処罰」をしないと確信できる状態のことです。
部下が報連相をしない、本音を言わないのは部下が悪いのではなく、職場の心理的安全性が低いからなのです。
まずは上司であるあなたが率先して職場の心理的安全性を高めていきましょう。
【まとめ】報連相はあなたを守る手段です
ほんとうに長々と書きましたが、大切なところをまとめると
- 対面や電話が苦手ならメールやメッセージアプリを使う
- とりあえずなんでも報連相しておけばOK
- 一番最初に「結論」を伝えよう
報連相は『ミスを防ぐ手段』
報連相は『責任を分担する手段』
だから報連相はあなたの身を守る手段です。
報連相はやればやるだけ上手になり、報連相ができるようになるとあなたはもっと『できる人』に変わります。上司からも同僚からも「やるなーあいつ」と一目置かれる存在になります。