あなたはいつも「なんか損な役回りばかりだな」って思っていませんか?
- 一生懸命がんばっているのに評価が上がらない
- いつもイヤな仕事ばかりを押し付けられる
- うまくいった手柄は横取りされる
実はこれでいいんです。ただ、頑張る方向性を間違えているだけなんです。
「いつも与えてくれる人」と「いつも奪ってくる人」
あなたはどちらの人を助けたいと思いますか?
間違いなく前者ですよね。
この「いつも与えてくれる人」を助けたいと思うあなたの気持ちが「与える人は幸せな人」のすべてです。なので、ここで話を終えてもいいのですが、それでは記事にはなりませんので続けます。
この世の中には、「損得勘定ぬき」で周りの困っている人々に手を差し伸べる人が存在します。たとえ、自分が損をする場面でも、自分の持っているものを与え、見返りを求めません。
グループに「与える人」がいれば、そのグループのメンバーは自分たちの力を惜しみなく発揮し、グループ全体がもたらすパイが大きくなり、一人ひとりの分け前は大きくなります。
それでは逆に「奪う人」がいた場合はどうでしょうか。
グループに「奪う人」がいれば、そのグループのメンバーは自分の利益を奪われまいと守りに入り、少しでも得をしようと利益の奪い合いが始まります。小さな利益をメンバー同士が奪い合うので一人ひとりの取り分は小さくなります。
「与える人」は周りの人たちも幸せにします。
あなたの「自分は損してばかり」と感じる理由は、「奪われる人」になってしまっているからです。
誰かの役に立つことでも、「与える人」と「奪われる人」では幸福度に雲泥の差があります。幸せになるためには「奪われる人」から「与える人」に考え方をシフトしていくことが大切なのです。
今回この記事では、「自分は損してばかり」を「与える人は幸せな人」にシフトする考え方についてお話していきます。
頑張っているのに報われない理由
頑張っているのに報われない人は、幸せになる素質は十分にあります。
ですが、ただ頑張っているだけでは幸せに感じることはありません。大切なのは「奪う人のために頑張らない」ことなんですよね。
世の中の「5人に1人」は奪う人
驚くことに、あなたの周りにいる「5人に1人」が自分の利益を最優先に考え、多くを奪おうとする「テイカー」と呼ばれる人です。
「5人に1人」ってちょっと多いのでは?と思ったのですが、改めて周りを見渡すと「テイカー」がいることに気がつきます。
あなたは「頑張っているのに報われない理由」として
- 自分の能力が低い
- 自分の努力が足りない
とか思っていませんか。
実は、あなたの能力が低いわけでもなく、努力が足りないわけでもありません。あなたの「頑張っているのに報われない理由」は、あなたの頑張りが「テイカー」の食い物にされているだけなのです。
テイカーは「あの手この手」を使い、いかに楽をして自分の利益を上げることを考えています。そこで一番手っ取り早い方法が「頑張る人」を利用することです。
だから、あなたの頑張りが報われないのは、テイカーに「時間・労力・利益」を奪われているからなのです。
「頑張る」の方向が違う
テイカーに利用されていると、頑張る方向が変わってきます。
本来、あなたの頑張りは、あなたのためであったり、家族のためであったり、社会のためであったりと、幸せ貢献することです。自身のために頑張ればダイレクトに恩恵を受けられますし、家族や社会のために頑張れば笑顔が増え、めぐり巡ってあなたも幸せを感じることができます。
しかし、テイカーは「奪う人」なので、あなたから奪い取った「時間・労力・利益」をお返しすることはなく、また、恩送り(別の誰かに与える)こともなく、自分の利益として抱え込んでしまいます。
- 時間が足りない
- やる気がでない
- 楽しくない
- 疲れている
- なにかが違う
このように感じるのは「テイカーのため」に頑張っているからなのです。
テイカーは奪うことだけを考えます。だからテイカーは「あなたが楽になること」「あなたが快適になること」などは提案せず、利用しやすいあなたから「時間・労力・利益」を最大限に奪い取ろうとするのです。
あなたの頑張りが報われないのは、「頑張る」の方向が本来の目的ではなく、テイカーに利用されテイカーの利益のために費やされて、「奪われる人」になっているからなのです。
「奪われる人」から「与える人」へ
あなたが「頑張っているのに報われない」のは、テイカーから「時間・労力」を奪われ、本来あなたが得られるはずの「利益」までも奪われているからでしたね。
要は、テイカーから「奪われないこと」に気をつけ、本当にあなたの力を必要としてくれる人に「与えること」があなたの頑張りであり、あなたの幸せなのです。
テイカー(奪う人)の見分け方
あなたが「時間・労力・利益」を奪われないために重要なのが「テイカー」の見分け方です。
効率よくテイカーを見分ける術を身につければ、テイカーと距離を置くことができて余計な時間や労力をテイカーに費やすことなく本来の目的に注力することができるようになります。
それではテイカーの見分け方を勉強していきましょう。
指図はするが自分は動かない
何でもかんでも「人にやらせる」これがテイカー最大の特徴です。
人にやらせるのは3つの意味があります。ひとつめは「自分の時間と労力を使いたくない」、ふたつめは「失敗しても自分の責任にならない」、みっつめは「手柄は自分のものにできる」からです。
ひとつめの「自分の時間と労力を使いたくない」は、自分の時間と労力を「人のために使うと損」という考えが根本にあるため、自分が率先して動くことはありません。テイカーが動くときは、すべて計算の上で自分にプラスになるときだけです。
ふたつめ、みっつめの「失敗しても自分の責任にならない」「手柄は自分のものにできる」は、失敗しても成功しても「有能さを周りにアピール」することができるためです。人の失敗には「お前が間違ったからだ!おれならこんな失敗はしない」と厳しく叱責することで自分の有能さをアピールし、成功すれば「おれの助言でうまくいった」と自分の有能さをアピールします。
「あれ?この人、口ばっかりで何もしてないじゃん」と思ったら、少し距離を置いて観察してみましょう。
高圧的な態度で周りを不快にさせる
テイカーは基本的に「弱いものに強く、強いものに媚びる」傾向があります。
普段から高圧的な態度を取ることが多く、立場の弱い人をバカにしたり、イヤミなジョークを言ったりすることもあります。要は、高圧的な態度によって周りをコントロールしようとしているのです。
どんなに性格がいい人でも「2(好き):6(無関心):2(嫌い)」の法則が当てはまりますが、テイカーの場合は「0(好き):4(無関心):6(嫌い)」と圧倒的に嫌われている率が高くなります。
逆に強いものには腰が低く、おべっかや忖度をいといません。
人間だから誰でも上の立場の人と下の立場の人と接する態度の差は多少ありますが、テイカーの場合ははっきりと表れます。
下の立場の人には高圧的な態度で意見を押し付けたり、上の立場の人には媚びへつらう態度が見られる場合には高確率でテイカーと言えるでしょう。ただ注意が必要なのは、高圧的もしくは媚びへつらう態度のどちらかの傾向に偏っているテイカーもいたり、いい人の仮面をかぶったテイカーも存在します。
この際には、周りの人の意見を聞いてみるのもテイカーを見分ける基準となります。
近くにいる人が不快に感じている割合が圧倒的に高い場合はテイカーです。
利益重視ですごくケチ
テイカーとしてもっとも分かりやすいのが「利益重視」で「すごくケチ」の部分です。
自分の利益が最優先であるため、「自分はプラス」「相手はマイナス」でも構わないという「ゼロサムゲーム思考」です。ゼロサムゲーム思考のテイカーは目先の利益ばかりに目がくらみ、長い目で見た利益を考えられないため、いくら会社の経費などであっても人や物に「投資」することを嫌う傾向にあります。
また食事会などでも「きっちり割り勘」で、後輩たちに奢る、自分が多めに出すなんてことはありません。下手をすれば黙って飲み食いしたあげくにどさくさに紛れて姿を消すことも。
「あれ?この人が財布を出すところ見たことがない」と思ったらテイカーの可能性が高いです。
テイカーとは適切に距離をとる
「いつも損な役回りだな」と思っているあなたはお人好しです。
周りの人たちはテイカーと適切に距離をとっているのに対し、なんでも「はい!はい!」と言う事を聞くあなたは、お人好しが故にテイカーのターゲットにされてしまっているのです。
テイカーは時折「いい人ぶる」ことがあり、「実はいい人かも」と惑わされるときがありますが、その人間の本質はそうそう変わることはありません。ましてや相手は恐ろしいテイカーです。人を利用するためなら「恩を売る」「顔を使い分ける」など造作もないことです。
「テイカーはどこまで行ってもテイカーである」
この教訓を忘れてはいけません。テイカーはあなたのことなど微塵にも思うことなく、「時間・労力・利益」を搾取し、あなたの幸せまでも破壊する存在なのです。
テイカーを見分けることができたなら、物理的に距離をとり関わらないことが大切です。
仕事や地域などでどうしても関わらなければいけない場合は、必要最低限の接触を心がけ、テイカーの意味のない要求には「NO!」と答えましょう。
与える人はWin-Win(ウィンウィン)を考える
奪われる人は「自己犠牲型」の考え方に陥っています。これではテイカーにエサを撒いているのと同じで、テイカーが寄ってくるのもあたり前です。
自己犠牲型の人は、テイカーに食い物にされているのも分からず一生懸命になり、自分の利益をおざなりにしてしまいます。気がついたときには、時間・労力・利益を極限まで吸い取られ「燃え尽き症候群」に陥るなんてことも。
「与える人」は、相手の利益のことを最大限に考えるのと同時に、自分の利益のこともちゃんと考え、利益を最大化しお互いに「Win-Win(ウィンウィン)の関係を作り出すことができます。
このWin-Winの関係はゼロサムゲームの「どちらかがプラス、どちらかがマイナス」とは異なり、共通の利益総額(パイ)を最大化し、奪う(奪われる)ことなく、どちらもプラスにすることができる考え方です。
ちなみに私がここで言う利益とは、お金だけのことではありません。時間や労力、メンタル的な要素も含んでいますのでご注意を。
情けは人のためならず
「与える人」は「損得勘定ぬき」で有益な情報や自分の持っている知識やノウハウを分け与えることを基本姿勢としています。それがたとえ自分が損する場面であろうとも、たとえライバルであろうともです。
でも実際は「与える人は幸せな人」なんです。
なぜなら、世の中のほとんどの人は「GIVE & TAKE(ギブアンドテイク)」に重きを置くからです。野菜をもらったなら、ドーナツを買ってお返しする。儲けさせてもらったら、次回は儲けさせてあげる。というように持ちつ持たれつの関係で成り立っています。
損得勘定ぬきで人のためにしたことが、めぐり巡って「与える人」へ戻ってくる。これは当たり前の話なんですよね。だから、まわりにどんどん与える人は、どんどん幸せが戻ってくる。ひとつもらったら、みっつお返しをする。そしたら、また何倍にもなって返ってくる。
周りの人も、与える人も、相乗効果でどんどん幸せになっていくのです。
「情けは人のためならず」
困っている人にかけた情けは、めぐり巡って自分のもとに返ってくる。「与える人」は、潜在意識レベルでちゃんと理解しているのですね。
まとめ
「頑張っているのに損してばかり」
あなたはテイカーに食い物にさています。テイカーに利用されていては、いつまでたっても幸せになることはできないでしょう。だから、適切に距離をとるべきなのです。
そして、ほんとうにあなたの助けを必要としている人たちに、あなたの力を惜しみなく分けてあげてください。
きっと、周りの人も、あなたも、幸せになることでしょう。
だって、幸せは「奪ったり、奪われたり」するものではなく、分け与えて大きく育てていくものですから。