「自分の性格がキライ・・・」
- イヤなことでも「NO」がはっきり言えない
- ちいさな失敗でクヨクヨしてしまう
- 人前にでると緊張して頭の中が真っ白になる
- 「どうせムリ」とすぐにあきらめてしまう
- ちょっとしたことでイライラしてしまう
「あの人みたいに元気でハツラツとした性格になりたい」「失敗を恐れない勇気と度胸のある性格になりたい」など、性格を変えたいと思っている大人は意外と多いのではないでしょうか。
しかし「性格はもって生まれたものだから変えられない」と思い込んでいる方が多いのも事実です。
私も同じ思いでした。
威圧的な上司やお客さんの前では萎縮してしまって自分の意見なんか言えないし、人前で話をするときなんて手足も声も震えて逃げ出したいほど緊張するし、初めての人、場所、コトなんかだれか知り合いでもいない限り足を踏み入れたくないほど不安になる。
こんな自信のない性格がほんとにイヤでした。
幾度となく性格を変えようかと思ったけど、どうやったら性格が変わるなんてわからないし、そもそも性格なんて変わるはずがないとあきらめていました。
ですが、これは過去の話です。
今では、威圧的な人に対しても面と向かって意見を言えるようになりました。人前で話をするのは苦手だけど、前よりかは平気になりました。知らないことでも「だれかに聞けばいっか」みたいな感じで楽観的になりました。
だから、性格を変えたいと悩んでいるあなたも変われます。
ただし「簡単に」とは言いません。
他力本願ではなく、自らアクション(行動)を起こす必要があります。アクションを習慣化する必要があります。それなりに時間が必要になります。受け入れる覚悟と変わる覚悟が必要になります。
そして、少し自己投資が必要になります。
いきなり驚かすようなことを言って申し訳ありません。
簡単に性格を変えられるなら、あなたは悩んでいないはずです。簡単に性格を変えられるなら、あなたは「なりたい自分」になっているはずです。
性格を変えるということは難しいからこそ悩みます。難しいからこそ変わる価値があります。
「なりたい自分」に近づけば、人生はうまく回り始める。
私がこれからするお話は、なるべく専門用語を使わずかみ砕いて説明していきますので、安心して読み進めてください。
この記事では、大人でも気がつけば自然と「なりたい自分」になっていたと実感してもらえるように、心理学をベースとした性格アップデート術をお伝えしていきます。
最初は難しいと感じるかもしれませんが、徐々に慣れてきます。
それでは「なりたい自分」に向かって一歩を踏み出していきましょう。
性格の変えられるところに着目
小学校の頃はおとなしくて暗かった子が高校生や大学生になる頃には明るい性格になっていた。
そんな経験はありませんか。
かくゆう私も、おとなしい性格の同僚が会社を去り5年後に出会ったら、活発でおしゃべりの明るい性格になっていたという経験があります。
「人って会社が変わるだけでこんなにも変わるんだな」と思いました。
下の図を見てください。
人の性格は
- 生まれつきの「遺伝的要因」
- 周りの環境の「環境的要因」
で作られています。
生まれつきの遺伝的要因は、その名のとおり両親から受け継いだDNAが性格を形つくるというもので、性格構成の30%から40%を占めています。
遺伝的要因は性格の土台となるもので、「気質」や「気性」と呼ばれます。
遺伝的要因はDNAに刻み込まれたものなので根本的には変えることはできません。
遺伝的要因はあくまで土台であり、良いも悪いもありません。だから、気にしてもしょうがない部分でもあります。
大切なのは変えられる部分です。
性格は変えられない「遺伝的要因」と変えられる「環境的要因」がある。大切なのは変えられる「環境的要因」に着目すること。
変えられる「環境的要因」
性格の多くの割合を占める環境的要因(60%~70%)は
- 防衛機制
- 自己像
- 役割・社会的性格
- 価値観
で構成されています。
簡単に言えば、小さいころから受けてきた教育や朝起きてから夜寝るまでの習慣、そして、周りの人間関係など、あなたを取り巻く環境があなたを肯定・否定する経験となり「わたしはこういう人間」と思い込ませて性格を作っていきます。
あなたを取り巻く環境は一見して変わりようのないものに映りますが、自分の意志で知識を習得し、パターン化した習慣を変え、人間関係を見直すことは十分にできます
また、あなたがこれからする経験の選択肢はひとつではありません。
いまの性格を構築している「思い込み」も努力しだいで抜け出すことは十分にできます。
なので性格を構成する60%~70%の環境的要因を変えて「なりたい自分」になっていくことは十分に可能というわけです。
環境が経験となり、思い込みの自分を作り上げる。
性格は思い込みが9割
あなたは血液型診断を信じますか?
たいていの日本人は小学生や中学生のころ血液型診断に興味をもったと思います。
- A型は几帳面
- B型は変わり者
- O型はおっとり
- AB型はクリエイティブ
本やネットで血液型診断を見て「あーっ当てはまってる!」って思ったことがあるでしょう。
実はこれ、人の思い込みを利用した「確証バイアス」「バーナム効果」という心理作用です。
人の意識は、自分でコントロールできる「顕在(けんざい)意識」とコントロールできない「潜在(せんざい)意識」に分けられます。
確証バイアスやバーナム効果などの心理作用は、コントロールできない潜在意識に働きかけて「自分はこういう人間」という思い込みの性格を作っています。
顕在意識は10%、潜在意識は90%。
人の活動の90%は潜在意識化で行われていると言っても過言ではありません。
たとえば、歩くとき「最初に右足を前に出します」「次に左足を前に出します」とは意識していませんよね。ペットボトルの水を飲むとき「ペットボトルを手で握ります」「ふたを反時計回りに回して開けます」「ひじを曲げてペットボトルを口までもっていきます」とは意識していませんよね。
性格も同じで、90%は無意識のうちに決定されています。
「自分の性格がキライ」という顕在意識は海上に飛び出した氷山の10%の部分。この下には心理作用によって作られた「ダメな自分」「弱い自分」「自信のない自分」という潜在意識の思い込みが90%も隠されています。
「潜在意識はコントロールできない。だから性格を変えるなんて無理じゃないの?」
確かに潜在意識を直接コントロールすることはできません。
ですが、潜在意識は日々の「行動」「習慣」「時間」「覚悟」「投資」によって少しずつアップデート(更新)されていきます。だから私は、性格を変えることを「性格アップデート」と呼んでいます。
性格は思い込みが9割。
思い込みはあくまでも思い込みなので、あなた自身で思い込みを変えることができます。すなわち性格をアップデートさせることは十分に可能というわけです。
「自分はこういう人間」という思い込みは、心理作用によって作られる。
心理作用の思い込みを逆手に取る
「原因論」と「目的論」を知っていますか?
私は知りませんでした。性格を変えようと心理学を学ぶまでは。
心理学者・精神科医であるジークムント・フロイトによって提唱された理論。
何かしらの原因があって今の結果がある
心理学者・精神科医であるアルフレッド・アドラーによって提唱された理論。
何かしらの目的があって今の結果がある
原因論は比較的簡単です。
たとえば、仕事を頼まれたとき、過去に同じような仕事をして「失敗が多い」などの経験から「自信がない」という結果を生み出すものです。
目的論の場合は、これ以上仕事を増やされると忙しくなるから「やりたくない」という目的を達成させるために、「自信がない」という結果を生みだしているものです。
さらに言えば、自信がないという結果を証明するために、確証バイアスによって過去の経験から「失敗が多い」という自分の欲しい原因だけを見つけてくるというものです。
少し難しいですよね。
「原因論」と「目的論」、どちらが正しいというものではありません。
性格をアップデートする過程では、アルフレッド・アドラーの「目的論」のアプローチが必要になってきます。
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「自分の性格がキライ」というあなたは、過去の自分からネガティブなことだけを見つけてきている状態にあります。
性格をアップデートするためには「なりたい自分」にしっかりと焦点を当て、今の環境を変えていく必要があるのです。
「性格は思い込みが9割」でしたね。
「自分を変えよう」と思う顕在意識だけでは潜在意識の思い込みには勝てません。
そこで今、マイナスに働いている確証バイアスやバーナム効果などの心理作用を逆手に取り、味方につけてプラスに働かせていきましょう。
「なりたい自分」になるためには、過去を見るのではなく、しっかりと目的に焦点を合わせる。
性格を上書きする「性格アップデート術」
ここで最初にあなたが「なりたい自分」になったことを前提にイメージしてください。
「なりたい自分」になったあなたは
- どんな言葉を使っていますか
- どんな行動をしていますか
- どんな時間の使い方をしていますか
- どんな場所にいますか
- どんなスキルを身につけていますか
- どんな髪型でどんな服装をしていますか
- どんな持ち物を手にしていますか
「なりたい自分」「理想の自分」になったことをイメージするだけでワクワクしますよね。
実はなんの疑いもなくイメージされたことは実現可能なことなんです。
だってそうでしょ?言葉や行動、時間、場所、スキルだって髪型だって服装や持ち物だって、変えること手に入れることは十分に可能なわけですから。
「なりたい自分」になった自分をイメージすることはワクワクすること。
すべては「なりたい自分」になる覚悟から始まる
性格をアップデートするためには、さきにイメージしてもらったとおり「なりたい自分」を想像することから始めます。
そして今この時点から、なにかを選ぶとき、なにかに迷ったときは「なりたい自分になった自分なら、どの選択をするか」を基準にします。
私はこの選択方法を「逆算のあみだくじ」と呼んでいます。
「なりたい自分から見た選択は、なりたい自分になるための一番の近道」
旅行でたとえるなら「なりたい自分」は目的地。
今の自分は現在地。選択はルートです。目的地がはっきりすると、カーナビに目的地をセットすれば自動的に最良のルートを教えてくれます。
あなたが過去にどんなルートを通ってこようと、今、どこにいようと関係ありません。
案内するルートに従って進めば必ず目的地に到着します。たとえ途中でルートをそれても、またちゃんと修正してくれて「なりたい自分」に向かって案内をしてくれます。
ですが、最良のルートが見えていてもあなたは選べない可能性があります。なぜなら「現状維持バイアス」という心理作用が潜在意識に働くからです。
ルートを教えてくれるカーナビは潜在意識。
人は新しく何かを始めようとするとき、今よりはるかにメリットが大きいことでもリスクのほうを過大評価してしまい、「今のままでいいか」と知らないことや経験したことがないことを受け入れない心理状態になります。
たとえば、いつものラーメン屋のみそラーメン、いつも同じ電車の同じ席、新商品を横目にいつもの缶ビール。
日常のささいなことでも現状維持バイアスが作用して変えられません。
これが転職とか離婚とか大きなイベントになると不安が増して、ますます現状維持バイアスが強く働いてしまう傾向にあります。
現状維持バイアスに支配されていては、半年後、1年後、3年後、5年後、何年たっても何も変わりません。
では、潜在意識に働く現状維持バイアスをどうやって回避するのか。方法は2つあります。
- 現状維持バイアスの存在を知る
- 明確で楽しい目的を持つ
1番目の現状維持バイアスの存在を知るについては、今この章で知りました。なので、あとは何かを選択をするときに「今、現状維持バイアスが働いているかも」と意識するだけです。
2番目の明確で楽しい目的を持つとは、現状維持バイアスは不安や恐怖を感じたとき、その不安や恐怖を増幅させる働きがあります。
明確で楽しい目的があれば、そこに不安や恐怖がつけ入るスキを与えません。なので、現状維持バイアスが潜在意識に作用する余地はないのです。
私が冒頭で「受け入れる覚悟と変わる覚悟が必要」と言ったのは、現状維持バイアスを受け入れ、いつもと違った選択をし、現状維持バイアスに打ち勝つ覚悟を持つという意味です。
すべては「なりたい自分」になった自分の選択、決断を基準にする。
自己分析で「歪んだ思考のクセ」を消すと何にでもなれる
「自分の性格がキライ」と悩んでいるあなたは、以前の私のように潜在意識の中に目を背けたくなるような「歪んだ思考のクセ」が存在します。
「なりたい自分」になる覚悟はアルフレッド・アドラーの「目的論」に基づくものです。「思考のクセ」は過去の原因にとらわれているジークムント・フロイトの「原因論」にもとづくものになります。
人は環境的要因(教育・習慣・人間関係など)により自らの経験となり、潜在意識の中に先入観、固定観念を刻み込んでいきます。これが偏った思考の原因となります。
「りんごと言えば・・・」
りんごと聞けば「赤い」と思い浮かべますよね。ですが、りんごには青りんごもあります。
「りんご=赤い」と、とっさに思い浮かべるのは、潜在意識に刻み込まれた思考のクセが勝手に現れる「自動思考」というものです。
「自分の性格がキライ」「自分の性格を変えたい」と思っているあなたは、自分のネガティブな面を自動的に思い出す歪んだ思考のクセがあります。
ネガティブな自動思考は誰でも持っているものです。しかし、行き過ぎた思考のクセは必要以上に不安を感じたり、必要以上に苦しんだりするネガティブな先入観、固定観念をより強固なものにしていきます。
ネガティブな先入観、固定観念に縛られると、せっかく「なりたい自分」が最良の選択を示してくれても「やっぱり自分にはムリ」「自分にはできない」と、あきらめてしまいます。
自分自身のネガティブな思考のクセを見つけて消去するためには、「見たくないものを見る覚悟」が必要になります。
潜在意識の奥底には「見たくないもの」を入れ込んだブラックボックスが隠されています。
私が心理カウンセラーの資格を取り、潜在意識に働くバイアスや心理療法を学んだのは、自分の潜在意識に隠された「ブラックボックス」を開けるためです。
性格を変えたいと思うあなたが「見たくないもの」、それは「性格を変えたくない自分」の存在。
不思議ですよね。
性格を変えたいと思っているのに、心の奥に性格を変えたくない自分がいるなんて。
しかし、これが真理です。
今の性格は過去の経験が作り出した原因論であり「思考のクセ」。さらに、今の性格は「性格を変えたくない」という目的論から成り立っています。
これでは性格を変えようと思っても、原因論と目的論に挟まれ身動きがとれるはずがありません。
性格を変えるためには自己分析を行い「歪んだ思考のクセ」「性格を変えたくない自分」を消去し、「客観的思考」を身に付け、目的を「なりたい自分」にアップデートする必要があります。
カーナビでたとえるなら、いつまでも残っている古いルート(歪んだ思考のクセ)、古い目的地(性格を変えたくない自分)を新しい地図にアップデートして新しい目的地を入力するイメージです。
人は何ものでもない。だから何にでもなれる。
いったん「歪んだ思考のクセ」「性格を変えたくない自分」を真っさらな状態にすることで、人は何ものでもなくなります。そこから新しい自分、すなわち「なりたい自分」を描いていくことはとても容易になります。
自分の「歪んだ思考のクセ」を知り消去するためには、次の2つの方法があります。
- 独学で心理学を学ぶ
- 心理カウンセリングを受ける
自分の「歪んだ思考のクセ」を知る。この部分が自分の性格を変える上でとても重要であり、一番難しいところです。
「覚悟」「行動」「習慣」「時間」「投資」のすべてが必要になります。
「歪んだ思考のクセ」を消去することは、とても重要で、一番難しい。
独学で心理学を学ぶ
私は約2年間で本を80冊以上読み、試行錯誤を繰り返しながら性格を変えるための知識を学んできました。そして、ようやくたどり着いたのが「歪んだ思考のクセを知ること」の大切さでした。
中国の哲学者「老子」が残した名言があります。
思考はすべての原点です。
なので私は、自分の「歪んだ思考のクセ」を知るために自ら「心理カウンセラー」の資格を取得したのです。
ただ、私みたいに遠回りすることはありません。
私が実践した方法は1番の「独学で心理学を学ぶ方法」ですが、2年間も試行錯誤する必要はなく、私が資格を取得したように「心理カウンセラー資格試験」や「心理学検定試験」を通信講座で学びながら取得するほうが早くて確実です。
おすすめの心理学検定講座をご紹介します。
この記事にも出てくるアルフレッド・アドラー心理学の検定講座です。
「嫌われる勇気」で有名なアドラーの心理学は、私自身に人生の転換点とも呼べる好機を与えてくれました。
日常や仕事に活かせる「アドラー心理学検定講座」心理カウンセラー資格試験や心理学検定試験にはそれなりにお金がかかりますが、自分自身で学びながら「歪んだ思考のクセ」や「潜在意識に作用するバイアス」を理解してアップデートできるスキルが身に付きます。
また心理カウンセラーは東日本大震災以降、その重要性が認知されました。そして昨今、深刻な不安や心の不調を訴える人は増加傾向にあり、学校や企業でも心理的アプローチができる人材の需要が高まっています。
心理カウンセリングを受ける
そして2番目の「心理カウンセリングを受ける方法」ですが、カウンセリングは対話をベースにあなたの内面にアプローチします。
カウンセラーがあなたを客観的に見ることで、あなたの知らなかった「歪んだ思考のクセ」に気づくことができます。
近くにカウンセリングルームがない場合でも、今はオンライン(SNSやメールなど)で匿名で気軽にカウンセリングを受けることが可能です。
歪んだ思考のクセから脱出するためには、「心理学」の力が必要になる。
「なりたい自分」をモデリングして潜在意識をアップデートする
「モデリングとは?」
モデリングとは、優れている人の行動や考え方をマネすることで、より早く目標に近づくことができる効果です。
たとえば、ファッションセンスを磨きたい場合、お手本とするモデルの服装をマネするだけでその人のファッションセンスが身に付きます。
ほかにも、野球のイチロー選手のように活躍したいのであれば、イチロー選手の練習方法や手順、姿勢、考え方などすべてをマネることで、自己流で練習をするよりもはるかに短い期間で技術を習得できたり、活躍する方法を身に付けたりすることができます。
少しおさらいです。性格をアップデートするためには
- 「なりたい自分」になる覚悟
- 「歪んだ思考のクセ」の消去
でしたね。
そして3番目が「なりたい自分をモデリング」です。ちなみに性格アップデートの最終段階です。
「なりたい自分」になっていると思い込ませる。
モデリングの真骨頂は、ただマネるだけではなく、マネをして自分のものにすること。すなわち、潜在意識に「なりたい自分になった自分」を刻み込んでいくことです。
カーナビで言えば、古い地図データから新しい地図データにアップデートしていく作業です。
潜在意識は良くも悪くも「素直」です。
だから「なりたい自分」になった自分の思考や行動、周りの環境が当たり前で安心できる状態になれば、「これが普通なんだ」と勝手に思い込み、潜在意識が新しい情報にアップデートしていきます。
ただ、3日間や1週間、1か月間程度のモデリングでは変わりません。
「いつまでやればいいの?」と言う疑問が聞こえてきましたね。
答えは「無意識にできるようになるまで」です。
そもそも、「なりたい自分」になった自分のマネをすることに期限を設ける必要はありませんし、目指すは「なりたい自分」なのですから。
私は冒頭で、性格のアップデートに必要な項目を5つあげました。
- 覚悟
- 行動
- 習慣
- 時間
- 投資
この5つの項目に照らし合わせながらモデリングについて説明していきます。
それでは、モデリングの具体的な方法を見ていきましょう。
性格を変えるには、「なりたい自分」になった自分をマネる「モデリング」で潜在意識をアップデートする。
「覚悟」をマネる
この記事でもたびたび出てくる「覚悟」、アドラー流に言えば「勇気」です。
なにを始めるにしても覚悟は必要です。性格なんて難しいものを変えようと思うなら、なおさら覚悟が必要になります。
今の自分と「なりたい自分」になった自分とでは持っている覚悟が違うはずです。
「なりたい自分」になった自分は、どんな覚悟を持って日々すごしていますか。
- 失敗する覚悟
- 笑われる覚悟
- 恥をかく覚悟
- 批判される覚悟
- 幸せになる覚悟
どんなことが起きても「笑って受け入れる覚悟」、そして「幸せになる覚悟」があるはずです。
覚悟はいちばんパワーを必要とする動きはじめの原動力です。
覚悟が身に付くとあれこれ悩むことがなくなります。意思決定がすばやくできるようになります。そして、潜在意識のアップデートが加速度的に進んでいきます。
「行動」をマネる
「なりたい自分」になった自分はどんなことを考え、どんな言葉を使い、どんな行動をしていますか。
思考は言葉になり、言葉は行動になります。言葉は思考と行動になります。行動は言葉になり、言葉は思考になります。
「なりたい自分」になった自分は
- 「忙しい」
- 「疲れた」
- 「もうムリ」
- 「どうせできない」
- 「めんどくさい」
なんてネガティブな口癖はないはずです。
つい、ネガティブな言葉を発してしまいそうなときは「言葉のポジティブ変換」が効果的です。
たとえば
- 「忙しい/疲れた/もうムリ」⇒「今日はよく頑張った!ゆっくり休もう!」
- 「どうせできない」⇒「もしかしたらできるかも!」
- 「めんどくさい」⇒「やっちゃうか!」
ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変換するだけで、気持ちはずっと前向きになれます。
そして、その言葉が思考と行動の両方を変えていきます。
服装や持ち物、髪型も「なりたい自分」になった自分をマネてみましょう。これが意外に効果的です。
私、昔ならジャケットを着る性格ではなかったのですが、なりたい自分はジャケットを着ていたんですよね。カバンも持つタイプではありませんでしたが、なりたい自分はカバンを持っていたんですよね。
そこで、黒のジャケットと少しいいカバンを購入したりして、外見を整えていきました。
すると不思議なことに、それだけで気持ちまで「なりたい自分」になった気がするのです。
「習慣」をマネる
日々の習慣は潜在意識に「なりたい自分」を定着させていくうえで欠かせないものです。
ダイエットの例がわかりやすいです。
たとえば「痩せて服のサイズを落としたい」「筋トレをして理想の体型を手に入れたい」と思っていても、たった1日、たった1週間の食事制限や筋トレでは効果はありません。
一時的に体重が減ったとしても、ダイエットをやめたとたんにリバウンドしてしまいます。
「服のサイズを落としたい」「理想の体型を手に入れたい」、それなら目的を達成するまで、さらにそれを維持していくために、習慣化が必要になってきます。
とは言っても、習慣化は難しいものではありません。
なぜなら習慣とは、潜在意識下で無意識に行う行動です。習慣が一度身に付いてしまえばあとは「現状維持バイアス」がプラスの作用として働き、自然と維持してくれるからです。
「なりたい自分」になった自分が日々どんな習慣ですごしているかイメージしてみましょう。
「リラックスして読書」「朝日を浴びながら公園を散歩」「パートナーとゆったりワイン」など、きっと心地の良い習慣が思い浮かぶでしょう。
今日からその理想の習慣を取り入れてください。
「時間」をマネる
「時間」は「習慣」と関連してきます。
古い習慣、ムダな習慣に使っていた時間をいかに新しい習慣、意義のある習慣に変えていくかがポイントになります。
一日の時間は、今の自分と「なりたい自分」になった自分も同じく24時間です。
今のあなたは深夜までYouTubeやSNSをダラダラと鑑賞し、朝は(あと5分・・・あと5分・・・)と時間ギリギリまで布団の中にいます。急いで支度をして仕事に向かい、「早くお昼にならないかな」「早く終業時間にならないかな」と長くて短い一日をすごしています。
しかし「なりたい自分」になった自分はどうでしょうか。
そんなもったいない時間の使い方はしていないはずです。毎日、規則正しい生活を送り、日中は楽しく、朝と夜はリラックスして充実した一日をすごしていることだと思います。
規則正しい生活、すなわち同じ時間に同じ行動をすることは、習慣を身に付けるうえでとても大切なことです。
一日の時間の使い方の差が、1か月、1年、3年、5年と積み重なっていけば膨大な差として現れてきます。この時間の差が経験の差を生み、経験の差が性格を変える。さらに言えば、人生を変えると言っても過言ではありません。
「投資」をマネる
ここで言う「投資」とは、株式投資などの資産運用の話ではありません。
「自己投資」の話です。
自身の能力や人間性、美容健康など自分の成長のために、時間、労力、お金などを投資することです。
「なりたい自分」になった自分が、どんな知識・スキルやどんな服装・容姿、そしてどんな場所にいますか。
私が先にご紹介した「心理カウンセラー」や「心理学の検定試験」も知識・スキルの自己投資ですし、「ジャケット」や「ちょっといいカバン」も自己投資です。
確かにお金や時間、労力はかかりますが、「なりたい自分」になった自分が持っている「能力」「人間性」「美容健康」などに先行投資しても損はありません。もっと言えば、いち早く自己投資することで「なりたい自分」に最短でなれます。
場所にしても、「なりたい自分」になった自分が広い家に住んでいるのなら、モデルハウス見学会やマンションの内覧に出かけてイメージを膨らますのもいいでしょう。沖縄で青い空、青い海を満喫しながらオリオンビールを飲んでいるのなら、思い切って沖縄旅行に行ってみるのもひとつの方法です。
自己投資はムリするものではなく、ちょっと背伸びしてみるぐらいで大丈夫です。
ですが、やはり「なりたい自分」になった自分が、なにを選択するかを常に基準にしてください。今までの自分の選択をすると、せっかく確証バイアスや現状維持バイアスをリセットした意味がなくなってしまいます。
あとは先入観・固定観念に縛られることがないよう、多様な価値観に触れることが大切です。
価値観は直接人とあって学ぶ方法もありますが、私は読書をおすすめします。
なぜなら、自分の習慣に取り入れることができますし、好きな時間、好きな場所で自分のペースでできるからです。
つぎの章で私が読んだ本の中から「性格を変える」「人生を変える」ための本を3冊ほど厳選してご紹介します。
思考、価値観、そして性格に変化をもたらす良書「3選」
ここまでくれば性格のアップデートは楽しくなります。
それに、もう性格は変わっています。
あとは、独学で学んだ心理学の知識やカウンセリングを受けた経験を活かし、確証バイアスやバーナム効果などの心理作用を利用して好循環を生み出し、さらにアップグレードしていくだけです。
そして、より良い自分にアップグレードしていくためには、今持っている知識、価値観を「広げていく」「深めていく」ことに加えて、新しい知識、価値観を「取り入れていく」ことが必要不可欠となります。
これから私が読んだ本の中から、3冊の良書をご紹介していきます。
知識、価値観を「広げていく」「深めていく」「取り入れていく」ために最適な3冊となっています。
現状維持は後退。好循環でアップグレードを目指す。
嫌われる勇気「自己啓発の源流 アドラー の教え」
「嫌われる勇気」この本を読んだことがある方は多いと思います。
心理学の三大巨頭のひとりであるアドラーの思想を、哲学者と青年の対話形式で紐解いていく大変わかりやすい本です。
全世界で読まれているのは、この本が人間の本質の核心をついているからなのではないでしょうか。
「世界はどこまでもシンプルである」
私がこの言葉に勇気をもらい、性格を変える覚悟ができた一冊です。
さとりをひらいた犬「ほんとうの自分に出会う物語」
日々、心の奥底に違和感を感じているでしょうか。それとも、何も感じてはいないのでしょうか。
この物語は「自分を変えたくない」と思っている方にはおすすめできません。
なぜなら、この物語を読み終えるころには、いやが応にも自分という存在に疑問を持つようになり変わってしまうからです。
ほんとうの自分を知る旅。私はこれからも旅を続けていきます。
反応しない練習「あらゆる悩みが消えていく ブッダの超・合理的な考え方」
ブッダの教えは今から約2500年前に開かれたものです。
時代は変わるも、2500年前から人間の本質は変わっておらず、ブッダが開いた仏教は現代の哲学、心理学の原点とも言えるでしょう。
仏教と聞くと「死後の世界」の話だと思われている方が多いと思いますが、実は生きる人のための知恵であり、とても合理的で理にかなった考え方の手法です。
宗教観は脇に置いておいて、仏教を学ぶことは哲学、心理学を学ぶに等しく、生きる上でとても役に立ちます。
気がつけば「なりたい自分」になっていた
実のところ、心理学の力を借り「歪んだ思考のクセ」を消去できた時点で、性格を変えたいと思わなくなっているはずです。
「なりたい自分」は最初からあなたの中に存在していて、不安や恐怖からくる「ダメな自分」「自信のない自分」が霧のように景色をぼかして「ほんとうの自分」を見えなくしていたんですよね。
「ほんとうの自分」と「なりたい自分」は同じだった。
性格を変えたいと思っても、実際に変えられるのは「100人に1人」いや「1000人に1人」ぐらいかもしれません。
なぜなら、ほんとうの自分を受け入れる覚悟がない、すなわち、潜在意識にあるブラックボックスを開ける勇気がないからです。
あおるようで申し訳ありません。
結局は心理作用が生み出した「ダメな自分」「自信のない自分」に守られていたい。こんな感じでしょうか。
「なりたい自分」は自分の中に存在している。
潜在意識の中にあるブラックボックスを開けて、「なりたい自分」を見てみましょう。
きっと、「ダメな自分」「自信のない自分」という鎧で守る必要なんてなかったと気がつくはずです。
あなたはもう変わり始めている。
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