「会社は人であり、人は心である」この真理を忘れてはいけない

会社あっての社員ではなく、社員あっての会社である。

「給料を払ってやっている」「雇ってやっている」は大間違い。働いてもらっているから給料を支払うのは当然だ。このことを勘違いしてるブラック企業が多いのは確かだ。

社員は会社のために働いているわけではない。

なぜ、こんな単純なことを忘れてしまうのか。

「会社は人であり、人は心である」

この真理を忘れた会社は、静かに、そして、確実に腐っていくだろう。

目次

「実り多き会社」と「腐る会社」

実り多き会社と腐っていく会社がある。

「人を重視するか」「利益を重視するか」、この考え方の違いで二極化が生まれる。

平成の30年間までなら、かろうじて「金、金、金」で成長できた会社もあっただろう。しかし、令和の新しい時代に入り、利益重視の時代遅れの経営陣や管理職が支配しているブラック企業は、たちまち立ち行かなくなってきた。

これでもなお、過去の栄光にすがり、考えを改めようとしないから滑稽である。

社員に自由を与えられるか

「社員を鎖でつなぐ」

ルールでがんじがらめにして自由を奪い、なるべく多くの仕事をさせようとする。これが効率化と言わんばかりに。

時代錯誤も甚だしい。

社員の目を見て気づかないだろうか?目が死んでいることを。嫌気が差していることを。

経営陣や管理職の仕事は、社員を縛り監視することではない。

いかに社員に時間を与え、いいアイデアを引き出せるかである。アイデアとは現場から生まれるものであり、ちょっとしたアイデアが本当の効率化につながるのだ。

自由な社員からは自由な発想が生まれる。社員を鎖でつないでいては、狭い範囲でしか物事を考えられなくなり、なにも考えなくなる。最終的には鎖を切って逃げてしまうか、鎖を切れない社員は衰弱していく。

人は自由を求める。自由でなければ逃げたくなるのが心情である。

きれい事より実行を

「目標」「規範」など、覚えきれないほど掲げている会社は多くある。

これが本当であれば大変すばらしいことだが、現実はどうだろうか。

いくら会社側が「我が社はこんなすばらしい理念のもとに会社を経営しています!」と誇らしげにアピールしても、世間は騙せても社員は騙せない。

そもそも社員はこんな「きれい事」など覚える気はない。それは、会社が実行する気がないからである。

社員の幸せとはなにか、社会に貢献とはなにかを本気で考え、実行してこそ社員の信頼を得ることができるのだ。

覚えきれない抽象的なきれい事を並べるよりも、たったひとつの具体的な言葉を掲げ実行することが大切である。

利益はあとでついてくる

会社の経営陣や管理職など会社を支配している人間の多くは、50歳代後半から60歳代の「逃げ切り世代」である。

この世代の人間が、会社の行く末を真面目に考えているかと言えばそうではない。

この世代の人間が「金・金・金」と言うのには、時代遅れの考え方もあるが、もうひとつは目の前にぶら下がっている退職金のことがある。

退職数年前の利益が好調であれば、退職金に上乗せが発生する可能性もある。逆に不調であれば減る恐れもある。逃げ切り世代にとっては、退職金をいかに多く貰うかが焦点となり、目先の利益だけを追求する傾向があるのだ。

だから、残される部下のことはどうでもよく、今後のための設備投資、部下たちの給料アップを阻止したがる。

そうするとどうなるか。

時代は刻一刻と流れており、必要な投資を行わないと時代に取り残されることになる。

気がついた時には浦島太郎だ。社員の思考は停止し、新しいことについて行けない。他の企業との差は広がり続ける中で、利益は確実に減っていくことになる。

お金を大事に抱え込んでいても利益は生み出せない。お金はお金でしか増やせないのである。

社員や設備に惜しみなく投資した会社には、人財も仕事も自然に集まり、社会から必要とされる存在になるのだ。

社会に貢献の前に「社員に貢献」を

社員を通り越し、社会に貢献することはできない。

なぜなら、社会との接点は他ならない社員だからだ。社員を無視した社会貢献は、搾取構造以外の何物でもない。上辺だけの社会貢献となる。

たとえば、ボランティアと言う名の強制労働。社員に無理やりボランティアをさせても、社会貢献の気持ちは生まれない。子どもに無理やり勉強をさせるのと同じだ。ますます勉強がキライになる。

そこで必要なのは、社員への貢献である。

社員が会社に貢献する、そして会社が社会へ貢献する考えは誤りだ。「会社が社員に貢献し、社員が社会へ貢献する」そして、社会から会社が必要とされる。

この循環が大切だ。

社員に貢献と言っても、難しく考えることはない。仕事をする上で必要なものを準備する、適材適所で社員が働きやすい環境を整える、社員のアイデアに耳を傾け実践してみる。

要は社員を大切にすること。すなわち、人の心を見ることである。

心を大切にされた人間は、必ずだれかの心を大切にしていく。これが社会貢献へと繋がっていくのだ。

実り多き会社は利益よりも社会貢献よりも、まず、社員を大切にしている。利益を生み出すのも社会に貢献するのも社員だと知っているから。

「会社は人であり、人は心である」

この真理を忘れてはいけない。

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