世の中にはズルい人間はいくらでもいる。
都合のいいようにあなたを使う。しかしあなたの頼みごとはのらりくらりとかわし聞いてはくれない。
利用されるとはこういうことである。
しかしあなたは「なんか損してる」と薄々感じながらも相手の言うことに応じてしまう。
なぜあなたは利用されてしまうのか。
それはあなたが利用されてることに自分の価値を見ようとしているからである。
だがズルい人間はあなたの価値などどうでもいいし、あなたを必要とはしていない。
あなたが利用されてしまう理由
あなたが利用されてしまう原因は、相手に依存しているからである。
ズルい人間は言葉たくみにあなたが必要だと思わせる素振りを見せ、あなたを利用する。
あなたは相手から自分の価値を認められていると思い込み、評価欲しさに相手の言うことを聞き入れてしまうのである。
そして相手からの頼みごとを断ってしまうと「評価が落ちる」「相手にされなくなる」と不安感や恐怖感までも覚えるようになり、どんどん泥沼にはまっていく。
「NOと言えない」
もはや相手に依存し「心までもが支配されている」と言っても過言ではない。
こうやってあなたは相手にとっては都合がよく、利用しやすい存在になっているのである。
あなたを利用する人間はあなたを必要としていない
それでは相手はあなたのことを必要だと思っているのか。
答えはNOである。
相手はただあなたが利用しやすいだけで、あなたの価値など微塵も感じてはいない。
しいて言うなら「いなくなったら不便」ぐらいにしか思っていない。
そしてあなたがいなくなっても「まあいいや、別の人間がいるから」と、ズルい人間にとっては痛くも痒くもないのである。
そう、あなたという存在は便利だけど必要ではない。誰でもいいのだ。
あなたを利用している人間の特徴
うすうす利用されていると感じながらも「本当は必要とされているのでは?」と思いたくなる気持ちはわかる。
ここで人を利用する人間の特徴をご紹介する。
相手からの連絡は頼みごとがあるときだけ
あなたを利用する人間は、あなたに頼みごとをしたいときにだけ連絡をしてくる。
頼みごとがあるときにだけ妙に明るい雰囲気で連絡がくるが、普段あなたがメールなどを送ったりしても素っ気ない返事が多く、相手からは一切連絡をしてこない。
もちろんあなたの頼みごとは軽くスルーされる。
あなたのことなど気にする様子などない。
「ありがとう」とは言うが感情がこもっていない
なにか頼まれごとをしてあげたときに「ありがとう」とお礼の言葉を口にするが、感情がこもっていない。
「ありがとう」「助かった」は社交辞令そのもの、口にするが早いか背を向けるが早いか、あなたへの感謝など微塵も感じられないのだ。
口がうまい
人を利用する人間はさすがに口が長けている。
「あなたの力が必要だ」「これはあなたにだけ」と特別感を出してくるが、実はみんなに言っている。
あなたが「自分のことが必要なんだ」と思わされるのは、相手の口のうまさにある。
あなたより利用できる人が見つかれば簡単に切り捨てられる
ズルい人間は単純である。
あなたより使い勝手のよい人間がいればあっさりと乗り換える。
今まで相手のために時間と労力を使ってきたあなたも簡単に切り捨てられる。
必ずそのときはやってくるのだ。
ズルい人間はコントロールがしやすく比較的能力の高い人間をつねに探している。
新しく見つかった都合のいい人間が、あなたより能力が高ければ一瞬で切り捨てられることであろう。
もうあなたには利用する価値はないのだ。
今になって悔やんでもしょうがない。怒ってみてもしょうがない。あなたは利用されていただけなのだから。
あなたの力は本当に必要としてくれる人に使え
利用されているだけのあなたはいつかは切り捨てられる。
そうなる前にあなたから縁を切るべきだ。
相手から切り捨てられるのと、自分から縁を切るのとではダメージが大きく変わる。
利用されていたあなたは相手に依存していた。依存していた相手に切り捨てられるショックは計り知れない。
だが自分から決別を決意して縁を切ることは、あなたを一歩前へ押し出す勇気に変わることであろう。
受身ではなく、自発的に力を使う
受身とは相手の期待に応えつつも、見返りを求めてしまう心の表れである。
見返りを求めるとあなたの弱みになり、これがズルい人間に利用される種となる。
「あなたを必要としてくれる人は必ずいる」
損得勘定を持たず、見返りを求めず、ただあなたを必要としてくれる人にあなたの力を使えばいい。
ちょっと勇気をだしてお年寄りや妊婦さんに席をゆずる、困っている人がいれば声をかけてあげる、重たい荷物を運んであげるなど、こんな些細なことでいい。
そして相手からの心のこもった「ありがとう」は、あなたをちょっと晴れやかな気分にしてくれる。
「情けは人のためならず」
あなたちょっとした親切は、巡り巡ってあんたのもとへ幸せとして戻ってくるのである。
執着を捨てれば大切なものが満ちてくる
利用せれている相手に執着をしている限り、見返りを求める欲や嫉妬心、そして不安や恐怖が常に付きまとう。
手に持てるものは限られている。
手にいっぱいの負の感情を抱えていれば、本当に大切なものは手にできない。
「放てば手に満てり(はなてばてにみてり)」
これは仏教の教えの一つ。
私は宗教家でも熱心な信者でもないが、この言葉を知ったとき妙に納得したことを覚えている。
欲や嫉妬、不安や恐怖を感じているとき、人は幸せとはほど遠い気分に支配されている。
手にいっぱいの負の感情を抱いていれば、幸せを掴むことができないのは当たり前と言えば当たり前の話である。
だから執着というつまらないものをさっさと手放せば、自然とその手に本当に必要なものが満ち溢れてくるのだ。
利用されるぐらいなら縁を切れ
あなたを利用する人はあなたを必要とはしていない。
だがあなたは相手に依存し、不安や恐怖心まで覚え支配されている。
今の状態を変えるのは確かに怖い。
しかし利用されているまま、負の感情を抱いたままでは幸せにはなれない。
利用されていると勘付いたのであれば、今すぐ縁を切ることをおすすめする。
執着を手放せば自然と大切なものは手に満ち溢れる。
あなたの力は必要としてくれている人に使ったほうが輝ける。
あなたを利用していた人間も、あなたの輝きを見ればあなたの大切さがわかるときがきっとくるであろう。
そのときあなたを必要とするならば力を貸してあげればいい。
もうあなたは利用されない強い力を持っているのだから。