いろいろ問題になる老害だが、いきなりポンっと老害が生まれる訳ではない。
老害になる人間は、もちろん本人に素質があることが前提としてあるが、老害に至るまでに周りにいた人間にも原因がある。
今回はどのようにして老害が出来上がるのか考えてみた。
老害の素質
すべての老人が老害になる訳ではない。しかも老人だけが老害と呼ばれる訳ではないことを覚えておいてほしい。
今では30代で若年性老害と呼ばれる人間も出てきている。
能力が衰えた高齢者が、迷惑をかえりみず周りの人間に負担をかけること。
簡単に言えば「迷惑をかけまくる老人」
元々は迷惑や負担をかける高齢者、老人が行う行為を老害と呼んでいたが、先ほども言ったとおり30代でも老害と呼ばれている。
結局は他者に対して行う迷惑行為などを老害と定義してもいいだろう。
では、どのような人間が老害になる素質があるのだろうか。
年上だから偉いと勘違いしている人間
人生の先輩を敬うことはもちろん大切だと思う。
しかし、偉いかどうかは別の話。
このことを勘違いしている大人は結構いるのだが、確かに仕事においても人生においても早く生まれただけ経験は積んでいる。
だがその経験が、濃いものなのか薄いものなのかで意味合いはかなり変わってくる。
極端な話、20歳で生きるか死ぬかの経験をして乗り越えた人間と、40歳で何となく惰性で生きてきた人間とでは、はるかに前者のほうが人生経験も豊かなはずだ。
年齢の差だけで偉いと勘違いしている人間は、年下に対して横柄な態度をとる傾向が強く見られる。
プライドを持つ人間
生きる上でプライドなんて、クソにも及ばない無意味なものである。
威圧的・高圧的な態度をとる人間は、このプライドと言う見栄を持っているために、自分が100%正しいと思っていたり他人の価値観を受け入れることができない。
「非を認めたら負け」なんてしょうもない考えを持ち合わせているから、一度言い出したことは無理やりにでも押し通したり、自分からは合わせようとはしない。
さらに「自分は頭がいい、自分はエリートだ」と思っているからたちが悪い。
承認欲求が強い人間
先ほどのプライドにも関係してくるが、自分は100%正しいという考えが前提にあり、自分を認めてほしい、認められるべきだと強く求めている。
承認欲求が強い人間は、他者からの評価や他人の目を異常に気にする傾向があり、自分が認められないと恥をかかされたなどと被害妄想が膨らみ攻撃的になる。
しかも自分が認められるためなら、他人を蹴落としたり平気でウソをついたり、屁理屈で武装したりする。
このような人間は短気で、感情の起伏が激しい特徴もある。
事なかれ主義が老害を覚醒させる
今までお話した「老害の素質」を読んでもらえたなら、たぶん「なるほどな!」と思って頂けただろう。
他にもクレーマーやモンスターペアレント、〇〇警察など、他者を攻撃する人間も老害と呼べると思うが、老害を覚醒させる原因は周囲の人たちにもある。
年功序列がはびこる世の中の弊害
日本は今でも、年功序列のシステムが根強く残っている。
組織に所属していれば、経験年数だけである程度のところまで階段を上ることができるため、能力がなくても部下ができる構造になっている。
部下に対して、自分の言動が正しかろうが間違いだろうが関係なしに物事が進められるし、部下は黙って従う。
老害の素質を持った人間には、この上なく心地よい空間であり、数年も経てば老害が覚醒する。
空気を読み過ぎて過敏になった大人たち
日本の大人たちは、小さな苦情に対しても真心を持って対応する。
これだけ聞けば素晴らしい精神だが、問題はこの先だ。
ひとたび苦情が発生すると、手土産をもってお詫びに行き、お偉いさんたちが深々と頭を下げる。
誰しもこのような光景を一度や二度、見かけたこともあるだろうし、謝罪の経験をしたこともあるだろう。
実はこれこそが老害を覚醒させるスイッチになるのだ。
大の大人たちが雁首揃えて自分に頭を下げる。老害の素質を持った人間にはこれ以上の快楽はない。
自分が誰よりも偉くなったと勘違いしてしまう。
事なかれ主義が老害を覚醒させる
「老害になる人間の素質」を読んでもらうとわかるが、老害になり得る人間は基本めんどくさい。
めんどくさい人間にはできるだけ関らないことが大切なのだが、めんどくさい人間は「かまってちゃん」が多いし、あれこれマウンティングしてくる。
日本人は「事なかれ主義」が多いため、不要ないざこざは避けたい傾向にあり、老害の素質を持った人間に対して機嫌を取ったり、黙って従ったりすることで、老害の覚醒を助長するのである。
日本特有の文化が、くしくも老害を始めとするモンスターを生み出す要因となっているのである。
まとめ
老害はもともとクソになる強い素質を持っていることと、周りの人間のクソのような主義が合わさって増殖する。
ぜひあなたは、クソみたいな人間の仲間入りをしないためにも、自分を見つめなおすことをオススメする。
<めんどくさい人間関係からは離れよう>